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【写真でわかる】冷凍ムース食の解凍マニュアル|レンジは何秒?温度計で実測してわかったこと

冷凍したオレンジムース食が製氷皿の中で凍っている状態と、レンジで解凍してお皿に盛り付けたなめらかな状態を並べた画像。冷凍ムース食の解凍マニュアルのアイキャッチ 手作りムース食レシピ

冷凍しておいたムース食、レンジで解凍したらドロドロの液体になってしまいました……。

結論からいうと、それは失敗ではありません。ミキサーゲルは、一度しっかり溶かしてから冷ますと、また同じようにきれいに固まる性質を持っています。

この記事では、実際に冷凍したオレンジゼリーを電子レンジで10秒ずつ加熱しながら、温度計で温度を測る実験をしました。「何秒でどうなるか」を実測した、当ブログだけのデータです。

この記事でわかること

・冷凍したムース食が「一度溶けて、また固まる」仕組み
・レンジで解凍したときの温度の変化(実測データ)
・食品別(成形あり・なし)の解凍方法の使い分け
・市販ゼリーと比べてわかった、崩れ方の違い

※この記事は、当ブログで使っているミキサーゲル(宮源)の性質にもとづいています。ゲル化剤(ムース食の素)は製品によって性質が違うので、他の製品はパッケージの表示を確認してください。1食分を温め直すときのコツは、また別の記事でお伝えしています。

※飲み込む力に不安がある方に出す場合は、この記事のどの工程でも、食感を実際にスプーンで確認してください。心配なときは、医師や言語聴覚士など専門職に相談したうえで判断してください。

覚えることは2つだけ|「一度溶かす」→「冷まして固める」

ルール① いったん、しっかり溶かす

中途半端に温めるのはNGです。芯までしっかり熱を通して、いったん完全な液体に戻します。器の中でスープのようになっても、失敗ではありません。冷凍中にできた霜や、部分的な固さのムラが、ここでリセットされます。

ルール② 冷ますと、また固まる

ミキサーゲルは、40〜50℃くらいまで冷めると、安定したゼリー状になります。液体になったものを少し置いておくだけで、もとのプルプルした状態が戻ってきます。

実際の目安

  • 60℃前後:まだやわらかく、流動性がある
  • 50℃前後:固まり始め、食べられる状態に
  • 40℃前後:ほぼ安定したゲルに

つまり手順はこうです。①温めて、いったん完全に溶かす ②冷蔵庫や常温で少し冷ます ③40〜50℃まで下がると、もとの固さに戻る——これだけです。

みかん
みかん

温め直しは60℃以下、解凍はいったん全部溶かす。場面で考え方が違います。

絶対NG|自然解凍・冷蔵解凍だけで終わらせない

冷凍庫から出して、そのまま自然に溶けるのを待つ。これが一番やってしまいがちな失敗です。

自然解凍・冷蔵解凍だけだと、離水(水分だけが分かれて出てくる状態)が起きます。冷凍でできた氷の結晶が、ゲルの組織を壊してしまうためです。この状態のまま食べるのはおすすめしません。実際に離水した状態の写真は、あとの章でお見せします。

解凍するときは、レンジか湯せんでいったんしっかり温めることが欠かせません。

【実験】オレンジゼリーをレンジで解凍|10秒ごとの記録

製氷皿で冷凍しておいたオレンジのムースゼリーを1個取り出し、500Wの電子レンジで10秒ずつ加熱しながら、温度計で温度を測りました。

製氷皿で冷凍したオレンジムースゼリーを1個取り出した写真
実験スタート。製氷皿で冷凍したムースゼリーを1個使います
加熱時間(500W)温度状態
10秒約-2.5℃まだほぼ凍ったまま
20秒約0.7℃まだほとんど凍ったまま
30秒(10秒×3回)約1.9℃少しずつ溶け始めている
40秒約33.7℃周りは溶けているが、中心はまだ凍った部分が残る
50秒48.6℃ほぼ液体に
60秒68.8℃完全に液体(さらさらの状態)
電子レンジで40秒加熱し、周りだけ溶けて中心が凍ったままのオレンジムースゼリー
40秒後。周りは溶けても、中心はまだ凍っています
電子レンジで60秒加熱し、完全に溶けて68.8度になったオレンジムースゼリーと温度計
60秒後。完全に溶けて、一気に68.8℃まで上がりました

この実験で一番驚いたのは、50秒から60秒までの、たった10秒で温度が20℃近くも上がったことです。氷が残っているうちは、レンジのエネルギーが「氷を溶かすこと」に使われるため、温度はあまり上がりません。でも、完全に溶けきった瞬間から、温度は一気に上昇します。

みかん
みかん

溶けきった後は一気に熱くなります。だから「10秒ずつ」が安全です。

秒数はあくまで目安です

今回の「10秒→30秒→…→60秒」という数字は、この電子レンジ・この量・この食材での結果です。電子レンジの機種、食材の種類、解凍する量によって、必要な時間は変わります。表の秒数をそのまま信じず、必ず10秒ずつ加熱しては様子を見る、を守ってください。

メーカーの宮源さんに電話で確認した目安は「600Wで20〜30秒ずつ、様子を見ながら」(1食分の量や食材によって変わるとのこと)。今回は凍ったかたまりを500Wで加熱したので、完全に溶けるまで60秒かかりました。そして、完全に溶けてしまっても大丈夫。「一度どろどろに溶けても、40℃以下になるとムース状に固まります」と教えてもらいました。

冷まして、もとに戻す

完全に溶けた液体を、ラップを外した状態で冷蔵庫に入れて冷やしました。

冷蔵庫に入れてから温度状態
5分後37.4℃まだゆるいが、ゲル化が始まっている
15分後24.8℃しっかり固まる
電子レンジで完全に溶けて液体になったオレンジムースを冷蔵庫で冷やし始めた写真
冷やし始め。スープのような液体ですが、これで大丈夫です
解凍して固め直したオレンジムースゼリーをスプーンですくった写真
15分後。もとのなめらかなゼリーに戻りました

わずか15分で、冷凍前とほとんど変わらない、なめらかなゼリー状に戻りました。「40〜50℃くらいまで冷めると安定したゼリー状になる」という性質どおりの結果です。

ここでもう一つ、大事な発見がありました。固まった後さらに3時間ほど冷蔵庫に置いていたら、市販の子ども用ゼリーくらいの硬さまで硬くなっていたのです(この硬さがなぜよくないかは、次の章でお伝えします)。

ゲル化剤を使った料理は、レシピどおりに作っても、レンジの機種・食材・気温などのちょっとした違いで仕上がりが変わりやすいものです。まとめて解凍して保存すること自体は問題ありません。ただ、食べさせる前に、必ずスプーンで硬さを確認する習慣をつけてください。

【おまけの発見】市販ゼリーと比べてわかった、崩れ方の違い

解凍したムースゼリーを、市販の子ども用ゼリーと並べて、スプーンで崩して比べてみました。

市販の子ども用ゼリーをスプーンで崩すと、バラバラの塊に分かれた写真
市販ゼリー:崩すとバラバラの塊に分かれます
解凍したミキサーゲルのムースをスプーンで崩しても、ひとかたまりを保っている写真
解凍したムース:崩してもまとまったまま

結果は、はっきり違いました。市販のゼリーは、崩すとバラバラの塊に分かれます。一方、解凍したムースゼリーは、崩してもまとまりを保ったままでした。

みかん
みかん

まとまるゼリーのほうが、ひとかたまりとして飲み込みやすいと考えられます。ただし飲み込む力には個人差があります。心配な方は医師や言語聴覚士など専門職に相談してくださいね。

お粥ゼリーもレンジでOK|途中でかき混ぜるのがコツ

お粥ゼリーなどの食事系も、基本はデザート系と同じで、レンジ解凍でOKです。宮源さんの公式の案内も「湯せん、または電子レンジ600Wで20〜30秒くらい加熱して、加熱状態を必ず確認」となっています。

コツは1つ。電子レンジは均一に温まらないので、途中で一度取り出して、全体をかき混ぜることです。冷凍保管した食品は加熱後にスプーンで再度かき混ぜて均一にする、と公式にも書かれています。

【実験】フリーザーバッグのお粥ゼリーを、レンジで解凍してみた

フリーザーバッグに1食分ずつ小分けして冷凍したお粥ゼリーを、実際に解凍してみました。

フリーザーバッグに1食分ずつ小分けして冷凍したお粥ゼリー
冷凍庫から出してすぐ。1食分ずつ袋で冷凍しています

私の使っている袋はレンジ加熱に対応していないので、袋のままレンジには入れず、耐熱ボウルに移して加熱します。凍ったままだと袋から出せないので、流水で周りを少し溶かすと、つるんと取り出せます。

フリーザーバッグの周りを流水で溶かしてお粥ゼリーを取り出しやすくしている写真
流水で周りを溶かすと、袋からつるんと出せます
凍ったお粥ゼリーを耐熱ボウルに移した写真
耐熱ボウルに移してからレンジへ

あとはオレンジゼリーと同じで、500Wで様子を見ながら加熱します。今回も温度計で記録しました。

加熱時間(500W)温度状態
60秒約-0.2℃周りは溶けるが、中心はまだ凍っている(かき混ぜて測定)
80秒約6.9℃少しずつ溶けてきた
120秒約27.8℃ドロドロしてきた
140秒約41.4℃トロトロに
160秒約53.3℃さらにトロトロに
170秒約65.7℃お粥がサラサラの液状に(ここで加熱終了)
レンジ60秒後、表面は溶けても中心が凍ったままのお粥ゼリー
60秒後。スプーンですくうと、中心はまだ凍ったままです
レンジ60秒後にかき混ぜて測ると氷点下マイナス0.2度を示す温度計
かき混ぜて測ると-0.2℃。見た目より溶けていません
レンジ120秒・約27.8度でドロドロになってきたお粥ゼリー
120秒後(約27.8℃)。ドロドロしてきました
レンジ170秒・約65.7度で完全に溶けてサラサラの液状になったお粥
170秒後(約65.7℃)。サラサラのお粥になったので、加熱終了です

ここで注目してほしいのは、加熱時間です。
オレンジゼリー1個は60秒で溶けきったのに、1食分のお粥ゼリーは170秒かかりました。同じミキサーゲルでも、量と食材でこれだけ違います。「秒数を鵜呑みにせず、様子を見ながら」の大切さが、よく分かる結果でした。

60秒の時点では、スプーンですくうと表面は溶けていても中心はカチカチ。途中でかき混ぜて確かめる意味も、はっきり実感できました。

常温で冷ますだけで「ほんのり温かいゼリー粥」に戻る

サラサラに溶けたお粥は、冷蔵庫に入れず、常温で40℃以下になるまで冷ましました。宮源さんに教えてもらった「一度溶けても、40℃以下になるとムース状に固まる」の確認です。

常温で冷まして39.7度になったお粥ゼリーと温度計
常温で冷まして39.7℃に。冷蔵庫は使っていません

結果は、期待どおり。ぷるんとしたゼリー粥に戻りました。食感はふわふわで、すーっと飲み込めます。味も作りたての風味をそこなっておらず、お粥のほんのりした甘みもあって、おいしい。しかも40℃以下といってもほんのり温かいので、そのまま食べられます

解凍して固め直したゼリー粥をお茶碗に盛り付けた写真
完成。ぷるんとしたゼリー粥に戻りました
スプーンですくったぷるんとした食感のゼリー粥
スプーンですくうと、ぷるん。ふわふわで、すーっと飲み込めます
みかん
みかん

これなら、家でお粥ゼリーの「手作り→冷凍→解凍」が可能です。食べる前の硬さ確認だけ、必ず忘れずに。

湯せんが向いているのは、魚やハンバーグの形に成形したものを、形のまま温めたいときだけです。その場合は60℃以下を守り、耐熱の器に移してお湯にあててください(市販のフリーザーバッグの多くは湯せんに対応していないので、袋のまま湯せんしないでください。パッケージの表示を確認してください)。

【もし冷蔵解凍しちゃったら】レンジで救出できる?

「うっかり冷蔵庫でそのまま解凍してしまった」——そんなときも実際に試してみました。

12時間ほど冷蔵庫で解凍したものは、やはり水分がたくさん出て、真ん中にゼリー状の塊が残る状態でした。このまま食べるのはおすすめできません。

冷蔵庫で12時間自然解凍し、水分が分かれて出てしまったオレンジムースゼリー
冷蔵庫で12時間解凍した状態。水分が分かれています(離水)

そこで、この状態からレンジで完全に溶かし、冷やして固め直してみました。結論からいうと、見た目の離水は解消できました

ただし、食感は最初の「ぷるんぷるん」ではなく、硬め・弾力強めの「ぶりんぶりん」になりました。健康な方なら食べられる範囲ですが、歯ぐきでつぶせるやわらかさではなく、飲み込む力が弱い方にはおすすめできない食感だと感じました。

離水したオレンジムースをレンジで完全に溶かし、冷やして固め直した状態
レンジで溶かして固め直した状態。見た目はきれいに戻りました
固め直したオレンジムースが硬めで弾力の強い状態になっている写真
ただし食感は硬めの「ぶりんぶりん」。弾力が強めです

そもそも、冷蔵解凍はおすすめしません

宮源さんも、冷蔵解凍は離水するためすすめていません。さらに今回の実験では、冷凍のまま加熱しても、12時間かけて冷蔵解凍してから加熱しても、完全に溶かすには結局60秒かかりました。自然解凍で時間を短縮できるメリットはなく、そのまま食べられるわけでもありません。どちらにしてもレンジ加熱は必須なので、最初から冷凍のままレンジで解凍するのが一番シンプルで安全です。

手作りがつらい日は、無理しなくていい

ここまで読んで、「解凍ひとつでも気をつけることが多いな……」と感じた方もいると思います。正直、そのとおりです。私も今回の実験をしながら、手作りのムース食を毎日続ける大変さを、あらためて実感しました。

疲れている日は、宅配のムース食に頼るのも立派な選択です。プロが作ったものはレンジで温めるだけで、硬さも安定しています。

私が実際に購入して食べたレビューはこちら▼

市販のムース食を試したい方はこちら▼

まとめ

  • ドロドロになるのは失敗ではなく、正しくリセットされているサイン
  • 冷ませば40〜50℃で自然に固まる(冷やす時は短時間が良い)
  • 自然解凍・冷蔵解凍だけはNG(離水する)
  • 成形なしはレンジOK、成形ありは湯せんがおすすめ
  • 固まった後も時間が経つと硬くなることがある。食べさせる前に必ず硬さを確認する
  • 秒数は目安。機種・食材・量で変わるので、10秒ずつ様子を見ながら
みかん
みかん

冷凍ストックは、忙しい日の強い味方。仕組みが分かれば怖くありません。

ミキサーゲルの基本の使い方はこちら▼

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