
食事量が減ってしまい、栄養が足りているのか不安です。

高齢者の低栄養は大きな問題なので、不安になる気持ちよく分かります。
このような悩みを解説します。
・栄養計算の結果(男性・女性の違い)
・メーカーの管理栄養士さんに聞いた利用方法
・私の体験からわかった活用ポイント
・病院や高齢者施設で管理栄養士として12年間勤務経験あり
・障害のある娘の食事を毎日作っている

読み終わるころには、必要な栄養の取り方がすっと分かりますよ。
栄養計算の結果(男性・女性の違い)


ムース食のお弁当を食べれば、1日の栄養は足りるの?

男女で結果が違いました。詳しくは下の表で見ていきましょう。
まずは、ムース食のお弁当とお粥を朝・昼・夕に食べた時の栄養量をみていきましょう。
朝・昼・夕にムース食のお弁当とお粥を食べた時の1日の栄養量は?
ムース食の平均を3食分+全がゆ250g3食分を1日の食事として栄養量を計算しました。
栄養素 | 1日合計 |
---|---|
エネルギー | 1358 kcal |
たんぱく質 | 57.7 g |
脂質 | 47.0 g |
炭水化物 | 176.8 g |
塩分 | 4.1 g |

この表から何が分かるの?

お弁当とおかゆだけで1日過ごしたときの栄養量が分かります。
次は栄養が足りているのかを、男女それぞれの結果をみましょう。
【男性・75歳以上】1日に必要な目安量とムース食の1日分の栄養量を比べた結果

養素 | 1日の目安量 | (3食)ムース食+おかゆ | 評価 |
---|---|---|---|
エネルギー | 1850 kcal | 1358 kcal | 不足 |
たんぱく質 | 60 g | 58 g | やや不足 |
脂質 | 41〜61 g | 47 g | 十分摂取できている |
炭水化物 | 231〜301 g | 177g | 不足 |
塩分 | 7.5 g 未満 | 4.1 g | 目標以内で安心 |
・炭水化物が少なく、それが原因でエネルギーが足りませんでした。
・たんぱく質は少しだけ不足しています。
・脂質は充分取れています。
・塩分は目標内でバッチリです。

炭水化物は、ごはんやお粥に多く含まれています。
主食がお粥の場合、水分が多いので炭水化物が十分とれないことが多いです。
【女性・75歳以上】1日に必要な目安量とムース食の1日分の栄養量を比べた結果

栄養素 | 1日の目安量 | (3食)ムース食+おかゆ | 評価 |
---|---|---|---|
エネルギー | 1450 kcal | 1358 kcal | やや不足 |
たんぱく質 | 50 g | 58 g | 十分摂取できている |
脂質 | 32〜48 g | 47 g | 十分摂取できている |
炭水化物 | 181〜237 g | 177 g | やや不足 |
塩分 | 7.0 g 未満 | 4.1 g | 目標以内で安心 |
・炭水化物が少しだけ足りておらず、エネルギーも少なくなりました。
・たんぱく質、脂質は充分足りています。
・塩分は目標内でバッチリです。

男性と同じく、炭水化物がやや不足傾向です。
やはり主食がお粥だと少なくなってしまいます。
【結論】男女共通してわかったこと
不足しやすいのは炭水化物であり、主食がお粥であることが原因!
つまり、ムースやわらか宅配食で、おかずで取れる栄養はバランスよくとれています。
さらに、塩分量も低く体に優しい食事だと分かりました。
なぜ「足りなくてもOK」なのか?

男性も女性も炭水化物が足りないのよね?

そうです。炭水化物が少ないから、エネルギーも少なくなっています。
ムースやわらか宅配食で足りない栄養を簡単に補うには?
栄養量をみてわかったように、不足しやすいのは「炭水化物」です。
主食がおかゆではなく、ごはんやパンにすれば、それだけで補えます。

ただ、ご飯やパンだと喉につまってしまうこともあります。
手軽に炭水化物を増やす方法
食事だけで足りないときは、ちょっとした工夫で炭水化物を補うことができます。
詳しい工夫のしかたやおすすめ食品は、こちらの記事(準備中)で紹介しています。

たくさん便利なものがありますよ!ぜひ食事に取り入れてください。
ムース食は「欠食を防ぐための食事」
ここまで栄養量を確認してきましたが、ムースやわらか宅配食は完全食ではありません。
一番大事な役割は、全く食べられない日を避けることです。

何も食べられない日が続くと、体力も気力も一気に落ちてしまいます。

結果的に入院や経管栄養、在宅生活の継続が難しくなることもあります。
つまり、満点をねらう食事ではなく、欠食を防ぐ食事と言えます。
・目的はフルカバーではなく、「ゼロ回避」
・基本は1食だけ置きかえる
・不足分は間食(おやつ)でプラス
ウェルネスダイニングの管理栄養士が推奨する実際の使い方

ムース食は「毎食の主役」ではなく、必要なときの「助っ人」。
使いどころを決めておくと安心です。
・体調が悪い日(熱・だるさ・食欲がない)
・飲み込みが不安な日(むせやすい、痰が多い)
・かむ力が弱い日(歯や歯ぐきの痛み、入れ歯トラブル)
・疲れて量が食べられない日
・作る人が忙しい/不在のとき(外出・通院・帰りが遅い)
・朝だけ、夜だけ軽く済ませたいとき
・体力が落ちている期間のリハビリ食として
無理に毎食にしなくて大丈夫。必要な1食だけ置きかえでOKです。
私の体験からわかった活用ポイント
私自身も、娘が体調を崩した時にムース食を使っています。
そのとき感じたのは、
・体調が悪いときの「つなぎ食」になる。
・介護する側の負担を減らせる(温めるだけ!)。
・ストックが冷凍庫にあるだけで、気持ちがラクになる。
ということです。

ピンチの時にムース食があると思えるだけで、親子ともに安心できました。
まとめ:ムース食は“必要なときに支える安心食”
今回の検証では、ムースやわらか宅配食+おかゆを3食食べた場合、炭水化物は不足しやすい一方、たんぱく質や脂質は十分とれることがわかりました。
ただ大切なのは、ムース食は毎食をまかなう完全食ではなく「何も食べられない日を防ぐ助っ人」ということ。
冷凍庫にあるだけで「今日はこれで大丈夫」と思える安心感があります。
もし「体調が悪いときに食事が用意できるか不安…」と感じているなら、
まずはお試しセットを冷凍庫に置いてみることから始めてみてください。
ムースやわらか宅配食のお試しセットはこちら(準備中)
結論:ムースやわらか宅配食は「なにも食べられない日を防ぐ助っ人」。
冷凍庫にストックがあるだけで安心できます。
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